( 壱 ) とある神社の林の奥に誰にも見えぬ場所があった。そう···ある特定の人物でない限り見えることも聞こえることもないその場所は──二人の妖が住む、大名屋敷。何処も彼処も広々とした和風で古風な摩訶不思議な場所。そんな場所に何かの縁か、はたまた神のイタズラか、たまたま、迷い込んだ二人の女性。──ふゥ、その後の話はさておき、四人の運命やいかに──···。