時の政府の犬 2017-03-16 00:52:55 |
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>> 紫さん
───良かった…。
( 無事──。其の一言だけで安心出来る程、今の本丸は変わってしまった。此の事実に悲しみや不安、恐怖で胸が一杯の侭時間は過ぎる一方で。現代で暮らしていた時に観た、某バラエティ番組の様に制限時間が有り、逃げ切れば賞金が貰える───何て、企画であったら何れ丈良いか。僅かに聴こえる息遣いや襖を開ける音に、本当に集音機能は優れているのだろう。とは言え、刀剣達に聴こえる程顕著では無く。再三度同じ事を思いながらも自身は恐怖や緊張から動く事が出来ず、「 外に───出たのですか? 」と小さな声で問う事で精一杯で。 )
>> 隼さん
────そう…、ですね…。無事で良かった、なんて本来はおかしいのですが…、本当に良かった…。
( 湿り気を帯びた土に座らない様、その場に屈むだけに留めて声を潜める。時折聴こえる元気な声音は短刀達の声だろうか───。呼び方や声音で誰が呼んでいるのか判る程、長らく本丸で暮らしていたのだろう。其の事実に思わず目頭が熱くなる。思う様に行動が出来ないストレスと不安を少しでも和らげてくれる審神者の声音にほう、と小さく溜息にも似たものを零しては。───刹那、ギシッと床が軋む様な音にヒュッと息を飲み込んで。息を殺し、気配を殺し、辺りの無機質な物に同化する様身を縮こませ、蔵を徘徊する刀剣男士をやり過ごす。酷く脈打つ心臓を抑えながら、徐々に通り過ぎる素振りを見せた足音。「 ッもう…、やだ…。 」すっかり遠くへ行った気配に強ばっていた身体を解き、両の目に涙を浮かべ。 )
>> 今剣
─────ッ……!!
( 本丸の一番端に位置する大広間の一つ、ある場所に其の身を隠しじっと息を殺して隠れており。先程打刀が部屋を開け、探しに来た時は焦ったが、何とか隠れ切った様で捕まる事は無く。とは言え気が抜けず、詰まりに詰まった息を吐き出したと同時に遠くから聴こえる声に再び身体に緊張が走り。───一難去ってまた一難、なんて言葉が似合う状況に心臓は五月蝿い程速く脈打つ。鬱蒼とした本丸に似つかわしく無い其の明るい声音に恐怖心は膨れ上がり、カチカチと抑えきれない震えが小柄な身体を襲う。歯がぶつかる音を口を閉ざす事で何とか抑え、声が過ぎ去るのを待ち。 )
(/初めまして、黒の本体です!直ぐ見付かるのは面白みに欠ける為、流れを確認したくお声がけさせて頂きました。拙い文ではありますが、宜しく御願い致します!)
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