愛宮 千里 2017-03-15 00:24:33 |
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>愛宮
テメェの手柄だ、好きにすりゃ良い。
(大切な相棒が他人に懐くのはあまり良い心地がしない。しかし撫で方が上手いのか当の本人(本犬)は気持ち良さそうに目を細めており。あまりグチグチと言うのも阿呆らしく思えて、こいつが喜んでるから良いかと放って置く事にし。財布に関してはどうせ元取引相手の物だ。執着心など微塵も無く、足止めついでに一泡吹かせた功労者にくれてやろうと相変わらず無愛想な口振りで上記告げ。それにしても良くめげずにちょこちょこ付いて来るな。呼吸の荒さから相手がだいぶ疲弊しているのが嫌でも伝わって来る。ご自慢の足も痛んでるんじゃないのか。裾を引かれた所で漸くピタリと足を止めて視線を合わせれば「酒かっ喰らってハズレくじの祝賀会だ。…あそこの店は厄介な連中も混じってるからなァ。お前みてェに目立つ奴は、格好の餌になる」と強引な仕草で相手の顎を持ち上げ、クツクツと下卑た笑みで脅しかけて)
>オルガナ
…なら遠慮無く。
(まあ、要らぬ物なら押し付けまい。紳士然とした振る舞いで断られれば差し出していた手を引っ込め、紙幣に皺が寄るのも気にせずグシャッと乱雑にジャンパーのポケットへ突っ込み。それにしても独特な身形の男だ……大道芸人か、サーカス団のオーナーか?不可思議な仮面のせいで容貌は窺え知れない。しげしげと不躾な眼差しで相手を眺めていたが、ハンドクラップに次ぎ一瞬でステッキが消失する奇術を見れば、不覚にも面喰らって言葉詰まらせ。音に釣られて此方を向いた通行人も目を白黒させている。──成る程、腕が立つ魔法使いは杖を選ばねェってわけだ。なんて鼻先で一笑し吐き捨てるように呟き。安否の問い掛けに対して「あんなミミズ野郎相手に負傷する程ヤワな鍛え方してねーよ」な?と足元に寄り添う相棒へ視線向ければ、ワンと一声返って来て。その反応に満悦げな笑みを浮かべつつ懐から煙草を取り出し一本唇に咥えるもライターが無いことに気が付き)
──何処かに落としちまったか。
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