＊お菓子のような甘い関係＊

ん？…どうした？（足が止まると振り向き、相手を見つめて問い掛け）

ステーキ･･･だって！ねぇ咲李、あれ作って？あれ食べてみたいっ(看板のステーキを指さして握っている手をぶんぶん振りお願いと懇願して)

いいけど…、食べてく？（ぶんぶん手を振られると眉を下げながら問い掛け）

ううんっ、咲李が作ったやつがいい(口元を緩ませながら上記を言い微笑んで)僕も作るの手伝うから、一緒に作ろう？(少し首をかしげて咲李を見上げて)

分かった、…帰ったら作ろう（己のものが食べたいと言われると嬉しげに頬を緩めて、手をひいて）

うんっ(嬉しそうに頷けば大人しくついて行き)咲李のステーキきっと美味しいんだろうなぁ(期待をふくらませながら帰り)

さて…。疲れたんじゃないか？（屋敷に着くと中へと入り、夕飯の支度をと考えつつも相手を気にかけて）

ん、少し疲れた･･･でも大丈夫(心配してくれる相手に微笑みを向けてソファに座り)

少し休んでからしよう…俺も疲れた（買ってきたものを傍において、相手の隣に腰掛けて）

今日はすっごく楽しかったし、スリルもあったね(肩にもたれかかり思い出すように呟きながら)あの時はいなくなってごめんね(思い出すと本当に申し訳ないと思い慌てて謝り)

もういいよ、謝んな（謝られるの首を振り、相手の短くなった髪をくしゅり撫でて）

ぅ･･･わかった(大人しく従うと相手の手に擦り寄り目を閉じて)

今度は、買った服着て行けばいい（すり寄ってくる相手を眺めながら呟いて）

買った服着ていくの楽しみ(服が入った袋を見ると微笑み)あ、本･･･書斎に返してこなきゃ(本を置いたままにしてることに気づき本を手に取り立ち上がって)

俺が持っていこうか？（書斎へと立ち上がる相手にならば自分がと立ち上がれば問い掛けて）

ううん、大丈夫。ちょっと片付けてくるね(咲李に微笑み書斎に向かって本棚を見回しながら)この本は一番上かぁ(上記を呟きつつ気になった本を見かけ手に取って)

…（大丈夫と言い部屋から相手が出ていってしまうと、キッチンに行き先に作り始めてようと）

これ読みたい本…ここに片付けてたんだ…(ハシゴに腰掛けて灯が一つしかない少し暗いところで本を読むことに没頭して)

…紅葉？（料理を作りながら暫く経っても帰ってこない相手を不思議に思い、書斎を覗くと名前を呼び）

･･･！は、はいっ！(集中して本を読んでいたため呼ばれると驚いてはしごから落ちそうになり)