▼ 邪悪な 勇者が 現れた![nl]

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勇者  2017-03-08 23:00:02 
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「愛しい姫が攫われた。頼む、そなたが救ってきてくれ」

「てめえの娘はてめえが救えよ」

「それが勇者の言うことか!!?」

「いや俺ただの小説家だぜ」


────冒険の書は、まだ真っ白のまま。


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  • No.2 by モブの番人B曰く。  2017-03-09 23:42:45 



▼舞台
▼王都
▼人々
 ▽一般人
 ▽異人
 ▽魔人
▼王都警察
▼国王陛下
▼魔族
▼魔王


▼舞台:

魔法やドラゴン、賢者や妖精、伝説の剣などが存在する、ありg……王道なRPGの世界です。
ひとつの大陸にひとつの王国があり、中心の「王都」は栄えています。そこから遠く離れた「村」や「町」は廃れており、その周辺は危険な秘境です。
「迷いの森」やら「滅びの洞窟」やら、人の手が入り込んでいない場所が沢山あるようです。


▼王都:

この世界の王国の首都。町並みはプレイヤー様の御心のままに。
【一般人】がもっとも多く住んでおり、【異人】は少数。 王都に住む【異人】はほとんどが「異人登録」済み。無登録者は基本的に王都の居住権を持たないので、違法滞在しています。
【魔人】は、違法薬物の取引所や地下の人身売買街など、王都の闇の部分に居ることが多いです。
今や【一般人】が支配している王都は、【魔人】がかつて聖地としていた場所でした。

王都における地位及び人口は以下の通り。

王族>貴族>王都警察≒王室仕えの異人>一般人≒異人登録した異人>>>一般人の犯罪者≒無登録の異人>>>>>>>魔人


▼人々:

▽【一般人】のスペックは、基本的に現実世界と同じです。空は飛べず、魔法など扱えず、首を撥ねたら容易く死にます。
ただし数が多いため、現実世界と同様、寄り集まれば優勢です。
また、自らは魔力を持たずとも、魔法の込められた道具などはある程度扱えるため、魔法具の流通が発達しています。
※【一般人】は、魔法具本来の力の70%しか引き出せません。【異人】は120%、【魔人】は100%を引き出します。

▽魔力や霊力、超能力を持ち、魔法使いや占い師、超人と呼ばれる【異人】は、地方によって差別されたり、崇拝されたり、普通の扱いを受けていたりと、様々です。
彼らは一般人と同じ遺伝子を持つ「ヒト」であり、同じ容貌を持ちながら、血統や突然変異により何らかの特性を持っています。
少なくとも王都においては、「異人登録」さえすれば、一般人と同じ人権を得、同じ暮らしをし、同じ扱いを受けられます。有害な差別行為をした人物は「侮辱罪」で捕まります。中には、王室に仕えることで一般人より高い地位にいる【異人】もいます。代々王室に仕えている一族もあるようです。
ただし「異人登録」をしていない無戸籍の者は、一般人と同じ暮らしができません。彼らが無戸籍であることは、身なりや雰囲気、居住地域などによって何となく周りも察します。彼らへの加害行為は、法律で禁止されていません。彼らの中には、闇で買った偽の居住許可証などを駆使して登録者を装っている者もいますが、これは重罪であり、牢獄での終身懲役の対象になります。
「異人登録」制度があるのは、彼らの能力を恐れた一般人と王家が、彼らを管理下に置きたいと考えたためです。王都警察による無登録者狩りは日常的に行われています。
無登録者が助け合うグループが密かに存在するようです。

▽一方、異種族である魔の血が流れる【魔人】、吸血鬼や獣人などは、【一般人】の社会がある場所すべてにおいて、問答無用の酷い差別を受けています。
彼らはヒトと異なる遺伝子を持ち、圧倒的な生命力や魔力を誇り、そのほとんどは、容貌からして、人に似て人に非ずの、特殊な容貌をしています。
しかし彼らは最下層のカーストにあり、裏の世界では奴隷や食肉、愛玩という名目で虐待するための希少種として売買されることもあるようです。
【異人】のほとんどは、王家や【一般人】に人権を握られているため、彼らの命じる【魔人】狩りに協力しています。【一般人】より能力の高い【魔人】を狩るには、やはり同じ異能持ちの【異人】が適役というわけです。
中には、「下には下がいる」という精神的安定を求めて、積極的に魔人狩りをする【異人】も存在します。「魔人を王都警察に差し出せば、地位を上げてもらえる」という法律が、これに拍車をかけているようです。
酷く抑圧されてきた魔人たちは、大抵、【一般人】の社会がない自由な場所を求め、国内のより危険な場所に移り住みます。それでも王都に隠れ住む【魔人】が多いのには、王都の場所が、かつて【魔人】が台頭していた頃、彼らにとって聖地だったという宗教的な理由があります。
【魔人】が助け合うグループが密かに存在するほかに、差別への激しい恨みを込め、王都警察に復讐的な襲撃を繰り返す犯罪集団がいるようです。王都警察の牢獄の入牢者の半分は彼らで構成されています。

▽能力の高さは以下の通り。

上位種の魔人>上位種の異人>魔人の犯罪集団=鍛えられた王都警察の異人>平均的な魔人>平均的な異人>鍛えられた王都警察の一般人>一般人>「枷」をつけられた一般人>「枷」をつけられた異人>「枷」をつけられた魔人


▼王都警察:

【一般人】と少数の【異人】で構成された特殊部隊です。この世界では、軍隊の役割も担います。
王室警護、王都の治安維持、魔族討伐が、彼らの「主な」使命です。
王国各所の「村」や「町」を定期的に訪れ、物資を補給することもあります。
ただし人々にとって、「(異人登録の)無登録者狩り」「魔人狩り」「魔人の犯罪集団の討伐」の職務をこなしているイメージの方が遥かに強いようです。

王都警察の科学者は、特殊な「枷」を開発することでこの職務を実現させました。
「枷」は基本的に、【一般人】【異人】【魔人】全てに有効ですが、対象者が持っている生命力が高ければ高いほど、その生命力を弱らせる魔力を持ちます。
つまり【魔人】の弱体化が最も激しく、【一般人】の弱体化が最も低いことになります。
王都警察において、【一般人】隊員がこの「枷」を袋に入れて携帯しています。【異人】隊員は、職務に支障をきたすため、「枷」を携帯していません。
「枷」は裏世界にも流出し、奴隷売買などで悪用されています。

ただし、王都警察の第一の存在意義は、「魔族から国民を守ること」であり、少なくとも【一般人】にとっては紛うことなきヒーローです。
王都警察は、善の存在でも、悪の存在でもあるようです。


▼国王陛下

この世界の王国を代々治めてきた王家一族の当主。白い髭が豊かな、穏やかな老爺です。御年70歳。
「ヒト至上主義社会をより発展させた賢者/悪魔」とも、「実はヒト至上主義社会を憂い、改革しようとしている英雄/愚者」とも言われており、人物像は不明です。
ただし、今のところは代々続くヒト至上主義社会を変えていないので、【一般人】の国民からはおおむね人望が厚いようです。
ちなみに、王家の先祖は実は【異人】なのではないかという都市伝説がまことしやかに流れていますが、今のところ社会常識では【一般人】であるとされています。

息子夫婦は、王位を引き継がせる前に亡くなってしまっています。
それゆえに可愛い孫娘である【姫】を溺愛してきましたが、彼女がある日突然【魔王】に攫われてしまった時の絶望ぶりたるやありません。
王室仕えの特別な【異人】である霊力持ちの占い師に「どうすれば良いのか」と相談したところ、「水晶に映るこの男を勇者に任命し、姫を救いに行かせなさい」とのご託宣があったため、【勇者】に【姫】救出を依頼しました。


▼魔族

大陸全土に存在する、可愛い妖精から残忍な悪魔まで、多種多様な魑魅魍魎の獣たちです。
この世界の人類の歴史は【魔族】との戦いであると言っても過言ではありません。ぶっちゃけ【異人登録】だの【魔人狩り】だのと内輪もめしている場合ではないはずでした。
【魔族】の中には、ユニコーンやドワーフなど、ヒトの社会に溶け込み、ヒトと生活を共にしている種族もごく少数ながらいます。
しかしドラゴンやトロールなど、ほとんどは強靭かつ獰猛かつ破壊的なものばかりであり、王都警察は彼らを撃退することで王家や国民を守ってきました。
【魔族】は秘境に追いやられ、そこで弱肉強食の生態系を築いています。
あくまでも【魔族】は下等な獣、【魔人】はヒトに近い高等な種族であり、彼らは全く近しい関係にはありません。【魔族】の獣たちにとって、【一般人】も【異人】も【魔人】も皆等しく捕食対象です。
ただし、【魔人】は段違いの強さを誇るため、【魔族】は【魔人】に対し幾らか恐れを抱いています。


▼魔王

いつからか、大陸の最北、灼熱の炎地獄と極寒の氷地獄が共存する大魔境に、魔王城を構えて棲むようになったといわれる、恐ろしい魔力を持つ存在です。
国内の全魔族が、野生的なドラゴンや知恵のないトロールすら【魔王】を畏れ敬い、彼の命令に従って度々ヒトの社会を襲撃します。

どうやら【魔人】らしいことから、魔王城を訪ねに行き、彼に忠誠を誓って【魔王】の手先となった【魔人】も少なくありません。
しかし【魔人】たちの多くは、いつか王都を制圧して自分たちを救ってくれる、と彼をただただ信仰しています。
しかし中には、【魔王】が【魔族】に「村」や「町」や王都を襲うよう命じるせいで自分たちまで憎まれる、と、【魔王】を憎む者もいるようです。
今【魔王】自身が動かないのは、来たるべき「王都制圧」「世界征服」の日のために力を蓄えているもの、とされています。

【魔王】はある時突然、王都の王宮、国王陛下の前に現れ、【姫】を攫って姿を眩ませました。
己の力を高める鍵が、【姫】にあるから、と言ったそうです。
おそらく最強の力を手に入れる儀式のときが近づいており、その生贄として【姫】を選んだのだろうとされています。
【勇者】は一刻も早く【姫】を救わなくてはなりません。小説書いてる場合じゃねえ。


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