この感情を消そうとは思わない。だが、俺は気持ちを伝えるつもりも、ましてや君と交際しようなどというつもりも毛頭ない。君とはずっと良き友人でありたいのだ。──否。"そうでありたい"と言うより、"そうでなくてはならない"のである。君には素敵な女性と恋に落ち、温かい家庭を築き、幸せになる権利があるのだから。 …だから俺は、今日も君の気持ちの変化に気が付かない振りをする。 ----------------------------------