主おじさん 2017-01-26 20:28:46 |
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( / 恋人くんに唆されて久々に此処で書かせてもらいます。絶対惚れさせてやる! )
なあ…、なあって、お前さぁいっつも、…聞いてんの?オイ。
( 喉から零れ出る吃逆と共に不服気な声を出せば、隣でちびちびと缶ビールを嗜む顔と品の良さを売りにしている男は露骨に顔を歪めた。人には決して見せない顔と言えば聞こえは良いが、こうも嫌そうに眉間に皺を作られると此方としても俺だけだからなんて喜ぶに喜べない。面倒臭いと貼り付けた顔を録画していた昼番組を映す液晶へ向けられ、思わず眉を吊り上げて肩を揺さぶり。いつもいつも人を何だと思ってる、偶にはガツンと言ってやろうと意気込んだまま無理矢理此方を向けさせると、元々白いとは言え明らかに顔色の悪い表情とかち合い暫し言葉を失ってしまい。不意に背を丸めて呻く姿にハッと我に返っては熟れた手付きで抱きかかえ、彼の足を引き摺りながらトイレへと向かう。便座に顔を向けた途端胃中の物を吐き出し震える背中を何度も撫で摩ってやりつつ、明日の朝は俺もこうなってんだろうなと何処か冷めた目で見詰め。そうしている内に落ち着いたらしく項垂れたまま動かない相手の口許を拭ってやると汚れた紙ごと水に流し、すっかり飲む気も失せた頭で寝室へ向かうべく立ち上がり掛けた腰に掛かった重みに眉を寄せ。下を見れば子供の様に顔を押し付けているのは彼で、普段の冷静沈着な毅然とした態度からは想像も出来ない甘え具合だった。置いて行かれると思ったのか、丁度身体を支えるのに良かったのか、何にせよ恋人の可愛らしい仕草に頬が緩まない程冷血ではない。甘やかし声で「よしよし、一緒に寝ような」なんて囁いてやればとろんと眉尻を垂れ両眼を閉じる愛しい男を横抱きにしては翌朝殴られるのも承知の上で二人並んで眠るべく自身の寝室の扉を開けた。 )
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