主おじさん 2017-01-26 20:28:46 |
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「………世界の終わりすら、こんな呆気ないのか」
「えぇ、そうですね」
(最後の決戦を乗り越え笑顔で帰ってくる筈だった世界で、_____己の過ちで混沌が溢れ出す世界で、飛行艇に静かに佇み一人呟いた、仲間は失い師を殺めて、世界へ崩壊の駒を進めた、一体自分はなんのため過去へ来たのだろう、相槌をうつ真面目で優しい希望であった年上の彼と自分は一緒にいていいのだろうか、目を伏せて考えれば声を掛けられた)
「__ノエル君。」
「………なんだよ」
「君は一人で抱え込みすぎなんです、大人を頼ってくださいよ」
「………了解、考えとく」
「それでは僕は船内の様子を見てきますから、」
「了解」
(もう迷惑かけてばかりで頼りたくない、頼れないんだよ、一人そんな事を思った、彼は何て思っているんだろう、自分が憎くて仕方なかった、最悪の結末へ駒を進めたせいでセラは事切れてライトニングもクリスタルと化した、この手で師のカイアスを殺して世界は混沌へ、時も意味をなさぬ牢獄となった、ホープまで巻き込みたくなかった、自分だけ地獄で喘げばいいのに、女神殺しの業を背負い生き続けるしかなかった、約束があったから、その約束と共に、この世界へ償いを、そう決意してフレイムフォッシルを握り締めた)
「悪人は全て______殺して見せる、悪人とて命の重みは同じ、奪うことは罪だ。それでも……俺は重みも、罰さえも甘んじて受け入れよう」
(きっと、それが神殺しの己にできる唯一の罪滅ぼしだから、そのまま飛行艇から飛び降りて混沌へ満ちた世界へ足を踏み入れた)
「っ…!!ノエル君ッ!!!!!」
(そんな悲痛な呼び声も聞かずにただ路地裏の闇が深い方へ、黒く染まった世界へ足を進めた)
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