201 2016-12-29 23:04:24 |
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いえ、大丈夫ですよ!
ロルを二分割して一気に飛ばしてしまいました。不都合がおありでしたら仰ってください。
音楽、クスリ、チェルシーホテル……彼らの短くて激しい人生はこう、いちいち好みのツボを付いてくる感じがして大好きです。そうですね、こちらでも何か考えておきますので、誕生日にまつわる何かやりたいことがあればお教えください!
はい、では新居はそんな感じで!
(竜児は、実は俺が煙草を好きじゃないことを知らない。舌先で上顎を擦られるとくすぐったくて息が漏れた。昔からここが弱くて自分の舌を尖らせてなぞるのですらビリビリくるのに、他人にやられちゃたまらない。思わず口で息を吸うと、煙草の味がしてつい顔をしかめてしまった。でも俺は我慢するよ、だって煙草を吸うのがきみだから。べろりと彼の上顎を舐め返してそっと唇を離す。こういうのは喧嘩した時……そうだな、今回みたいに俺が悪いんじゃなくって、竜児が責められる立場の時にでも淡々と言うに限るのだ。ずうっと口にしなかった不満が、毒みたいに竜児の中を這うのはたまらなく俺を興奮させる。
いつの間にか日はすっかり落ちた。瞳はとうに薄暗闇に慣れていて、シーツだけ被った裸のまま手を枕元のカメラへ伸ばす。衝動が荒かったのは多少なりとも傷付いていたからかもしれない。お生憎様だけど誰も傷付かないなんて台詞、強がりだって知ってても俺は傷付いたから。多分このやり場のないないまぜの感情を、ボロアパートのベッドで組み敷いた男とのセ.ック.スで無意識に発散させようとしていたのだ。彼がこういうのあんまり好きじゃないって知っていて、無理やり手首を絡め取って押さえつけてしまうくらいには自分勝手に。だけどそんな手負いの獣に竜児は優しかった。四つ上の恋人にいつだって俺はメロメロで、愛し合ったばかりのベッドの上で断りも入れずカメラを構えてしまう。とろんとした顔で寝そべる恋人は単純でいて、容易には言い表せない性格をしていた。そんな彼を前に撮りたいという強烈な欲求を抑えるのは難しくて、満足したことなど一度もない。けど俺はその渇きを他人と分かち合おうとは全く考えなかった。渡瀬ユアンはみんなのもの。それでも竜児は俺だけのものだから。静かにフォーカスを絞ってシャッターを押す。宝物がまた一つ増えた瞬間だった。)
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