本音を言えば今からでも断りたい。 しかしここで断る事で汐が焦り、適当な相手を探したりするのではと思うと心配でもある。 「腹をくくるしかないか…」 小さくため息を吐き、店の扉に手をかける。 開店前のため照明は少し明るく、階段を下りるとカウンターでは先に来ていた水城が料理の下処理をしていた。