――っ、この、ど天然が…っ (己の心のうちの荒れ具合など知らぬように、平然と額を合わせる相手に言葉を無くし。思いっきり押してみようかと一瞬思ったりもしたが、安心したように緩められた顔には悪意などなく純粋な気持ちしかなく、出そうになった手をとどめ。精一杯の強がりがぼそりと、そう呟けば赤い顔のまま相手の手の中をすり抜けて一直線へ出口へと向かい。その間にも、口元を片手で覆い必死に顔を隠そうとして )