主 2016-11-07 18:03:31 |
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>立夏
あー。
(すっかり冬に差し掛かっている気温の中では吐く息は白く、油断をすると直ぐに風邪を引いてしまいそうだと隣を歩く相手に視線を遣って。その時タイミング良く相手からパピコを差し出されると口を開いて迎え入れ、ただでさえ冷えた体に染み渡る冷たさに肩を竦め。しかし相手の言う通りアイスの甘さは口の中に心地良く、紡がれる言葉にこくこくと頷き。語られる幼い頃の思い出話。こういった話になる機会はあまり無く、更には彼が多用する不可思議な言葉遣いの理由も何と無く悟ればそういう事か。と一人納得していて。「北海道かー…すっげ寒いんだもんな。京都も寒いって言うし。…だからりっちゃんそんな肌綺麗なんだ」寒い地域で過ごした人の肌が綺麗というのは知っていたが、目の当たりにした経験は無く。相手の肌の肌理の細かさには以前から気付いており、その理由が判明すればすとんと腑に落ちるような感覚の中で呟き。ただ、こう寒いとどうしても人肌が恋しくなる。周囲に人目が無い事を確認した上で残り僅かな距離しかない事にも甘んじ、肩の高さ辺りまで掌を上に向けた手を差しだすと「りっちゃんごめん、ちょっとだけ手ぇ繋ぎたい」話を遮ってしまう事に謝罪を述べてから唐突にも率直に己の中にある願望を口にして)
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