主 2016-11-07 18:03:31 |
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>環
(楽屋に戻りのそのそと帰り支度をしていれば必然とメンバーから打ち上げの話を振られて、参加しないでもう帰ると言う旨を伝えれば案の定叱咤を受けて。聞いているのか聞いていないのか、話を流しては見た物の、更には化粧もそのまま衣装から私服に戻った姿で帰ろうとしているのを見つかってしまい、それは駄目だと叱りを通り過ぎた呆れのまま引き留められればメンバーは勿論スタッフにまで咎められて。挙句には座っているだけで良いからと化粧を落とす事となり。とは言えシュガーキャンディのメンバーも打ち上げには顔を出すのに一人で帰るのかと話を振られれば同居人が一緒にいると言う旨を答え、その時点で後日二人が叱られる光景が浮かぶとからかわれ。化粧を落とし黒い色の付いたマスクを付ければ荷物を肩に掛けて"じゃぁ、また明日"と簡易的な挨拶を済ませて。その足でシュガーキャンディの楽屋前まで来れば迎えに来たと顔を出しても良いのに、如何してか、彼が自分の立ち位置のない絶対的領域に立っている場面をこんな近くで見たくないと言う我儘がモヤつくように生まれてしまい、網に捕らわれる魚の様にもがくしか出来ないやり場のない感情にこれが何なのかと疑問を落として。結局それが嫉妬心だと自覚することも無く、扉を開く事が出来なければ扉の横にずるずるとしゃがみ込んでぼんやりと顔を上げプリントされたシュガーキャンディの名前を瞳に映し「――…お腹減ったぁ」瞳を伏せれば浮かぶ彼の表情や、まだ余韻のように触れていた箇所が熱いのも全部空腹だからなのだ、と己に言い聞かせることにして膝を抱えるような体制で壁に背中を預け。スマホを取り出せば数回指を滑らせて電話を繋ぎ、慣れたように裏口へタクシーを呼んで。人差し指の裏で楽屋につながる壁を音がしない程微かな力加減でトントンと叩き「…たぁまちゃん、早うせんと置いてきはりますよぉ」と届かないこと前提で甘えるみたいに呟きを一つ宙に落して)
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