語り部 2016-10-17 23:07:53 |
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(秋も深まりつつある中、時折冷たい風が頬を掠めて行く。上質なマントの裾を翻して闊歩するは男娼の集う花街。身なりから恵まれた出自である様を漂わせている所為か、歩く度方々から掛かる声を決して無視はしないまでも軽くかわしながら向かう先はただ一つで。今ではすっかり常連になりつつある茶屋は、周囲の娼館と比べても一層華々しさと上品さを引き立たせている。殆ど一ヶ月ぶりの来店であるにも関わらず主人からはすっかり顔を覚えられているようで、そんな彼にも隙の無い洗練された仕草で浅く一礼。「お久し振りです。木蓮さんはお手透きかな」柔らかに口元を綻ばせながら既に先方も予期していたであろう常套句を口に乗せると、暫し待つようにとの言葉に応じて傍らに置かれていた長椅子に腰を下ろし)
(/お待たせ致しました。此方のロルは上記の通りです。何か気になる点が御座いましたら仰ってくださいませ)
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