主 2016-10-15 17:52:35 ID:c42014d3d |
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★名前:ヴェンデル Wendel
★性別:男
★年齢:17
★学部:高等部
★学科:竜騎士科
★階級:奴隷
大型屍体処理家系。騎士団が討伐した魔獣の屍肉の解体、火葬、宗教的処理などを請け負う。ヴェンデルの家系は巨大な魔物の処理に特化し、代々その技術を受け継いできた。
人間以下の畜生として扱われる奴隷にはいくつか種類があるが、中でも最も卑しいのが、このように屍肉・排泄物などの「穢れ」に携わる奴隷である。なり手が他にいないことから世襲制であることが多く、兄たちがいなければヴェンデルも継いでいた可能性が高い。
幼い頃から見てきた解体風景やたまに手伝った実践が影響して、ヴェンデルは魔物の身体の造りやその弱点についての専門的な知識と経験を入学前から少しだけ持っていた。
★容姿:
発育不良のため往々にして小柄である奴隷階級にしては珍しい、身長181cm。幼いころは酷く痩せていて小さかった。しかし現在の引き締まった長身には、食事や寝所などの点で奴隷階級に厳しい学園生活での苦労を少なからず強いられている。
適度な短さのややウェーブがかった黒髪、翡翠色の双眸で、顔つきは歳不相応に険しい。学費その他諸々を援助されている身である以上、黒いシャツに黒いズボンといった黒基調の同じ型の服を4着しか持たず、これを着回ししている。戦闘時はシンプルな、やはり黒の甲冑を装備するが、これは後述の主人から贈られたもの。
★性格:
往々にして飄々と振る舞うが、よくよく観察すれば、それは生まれに足を引っ張られて人生に余裕がないことを欺くためのものだとわかる。境遇のコンプレックスと常に飢えていた幼少期の名残か、反骨精神と、何に対しても非常に貪欲なハングリー精神の持ち主。育ちゆえ、地を出すとかなり荒っぽくなる。境遇ゆえややシニカルな物言いが目立つが、孤独になりやすいさがであるために、一度できた友人に対しては献身的で、とても大切にするようだ。
竜騎士科で優秀な成績を収めている自分が未だ生まれに縛られて不自由を強制されている不当な現状には、よく皮肉な冗談にして笑い飛ばすものの、実際はかなり深い怒りを抱いており、いつか実力にふさわしい暮らしを送れるようになることを夢見て日々研鑽を欠かさない。一方、この世界に深く根付いたカースト制度を思えば、自分がどれだけ努力しようと、世界が変わらない限りそんな日は二度と来ないのだと虚無的にわかってもおり、宿命を受け入れる思いと、ならばそんな世界は壊してしまいたいという危うい思いの間で揺れている。
生来恵まれている王族や貴族に対しては、やはり強い憧れと憎しみのアンビバレンスな思いを抱き、特別な彼らに自分のことを認めてほしい反面、そんな自分を蔑みもする。しかし、平民身分以下の非差別主義者とはごく普通に交流し、特に奴隷階級のものには親近感を抱く模様。
生まれに対する元々の劣等感、そして後述の主人の影響から、貴族よりも本質的に高貴であろうとする「精神的貴族」を目指しており、言葉遣いや公の場の礼儀作法は完璧であるよう己に課している。
このように、強い劣等感と向上心、野心を武器に日々鍛錬に励み、決して弱みを見せまいと意地を張るものの、毎晩竜舎に通っては、自分の竜であり差別を知らぬ種族であるエイラに弱音を吐露することも多い。
エイラに深い愛情を傾けるほか、自分をセントクリスに入れてくれた後述の主人には大恩を感じている。
★武器:
パルチザン
三角形の穂先の長槍。斬撃、刺突の両方に特化し、特に刃の部分に重量が週よくされているため斬撃に優れている。
ランタン・シールド
武器と盾が一体になった武具。盾と一体化した籠手部分からノコギリ状の長いスパイクが伸びているほか、剣身も取り付けられている。
★特殊:
炎魔法
最も得意とする属性魔法。これは彼の血筋が代々魔物を焼却処分してきたことに由来する。邪悪な魔物を焼き払うことに特化する。
翡翠竜エイラ
5歳の若い雌の竜。穏やかで愛情深い。ヴェンデルは竜舎でよく彼女と話し、彼女は不器用なヴェンデルをしょっちゅうからかって笑っている。ヴェンデルにとって、母とも姉とも、恋人ともつかぬ存在。
鱗は小粒で、瑠璃色をメインに、光の当たり具合によっては金色や薔薇色にも光る。瞳はヴェンデルと同じ翡翠色。尾を含まない体長は6メートル、尾長は4メートル。曲線的でしなやかな、ほっそりした体躯であり、重厚感に欠けるため戦車のようには扱えない。しかし、トップではないものの高い機動性を誇り、急旋回を得意とする。ただし雌とあって、やはり雄の竜よりパワーがなく、攻撃耐性もやや低い。六千度の炎(非魔法)を吐くほか、エメラルド色の温度のない炎を吐くが、これは傷や呪いを治癒させる魔法効果を持つち、このため彼女は治癒魔法系統の竜に分類される。
★備考:
◆奴隷階級の、大型屍体の処理を請け負う家系に生まれる。9人兄妹の7男。下2人は双子の妹なので、実質的には末弟である。母親は無学で、人生を嘆くことしかしてこなかったが、父親はなぜか多少読み書きができ、屍体処理奴隷同士の小さな共済組合を結成したりと、人生の改善を諦めない、明るい性分の男であった。
◆この父親は、奴隷である宿命上、判断によっては我が子に酷い仕打ちをせざるをえないが、せめて、いつか機会が巡ってきたときに自分自身で人生を切り開けるようにと、子どもたちに読み書きを教える。これがヴェンデルの運命を変えた。
ヴェンデルが4歳のとき、上の兄たち5人はは父親の家業を受け継ぐことを決める。6男とヴェンデル、そして双子の妹は、その家業継承の準備金を得るために、何人かの大商人に売り払われた(ヴェンデルの家系は「穢れ」に触れる職業を営むため、貴族以上の地位の者となると彼らの姿を見ることすら忌み嫌う者が多い)。
◆このヴェンデルを買い取った主人が変わり者で、彼は最下層の奴隷の幼児でありながら読み書きのできるヴェンデルを面白がり、家庭教師をつけて基礎教育を受けさせる。1年の教育を経てヴェンデルに素質があることがわかると、さらに1年をかけて礼儀作法などの躾や奴隷訛りの解消などにまで尽力し、6歳になったヴェンデルをセントクリスに入学させた。
◆主人により特別教育を受けていたヴェンデルは、初等教育の時点で早くも好成績を収める。また、比較的早期に最悪の境遇を脱せたことでカルチャーショックも少ないとあり、学園生活に順調に適応しながら、貪欲に知識を身につけていく。
ヴェンデルは、ともに教育熱心だった父親と主人の影響を受け、10歳を迎えるころには強い上昇志向や野心が育っていた。このために、数多の科目の中でもトップレベルの素養を試されることを理由に、竜騎士科を選択。選出基準を満たして竜の卵を授かり、しかし1年という長い年月をかけてそれを孵しすことに成功する。
(/>30です。不備確認よろしくお願いいたします。)
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