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No.4
by _ 2016-09-08 15:03:54
(寝ているはずの相手が動く気配で意識が薄らと現実に引き戻されるも、瞼は重いままで開くことができず。暫くそのままで居ると、溜息が二回。一度目はきっといい溜息。二度目はきっと悪い溜息。耳で感じる相手の呼吸音とシーツが擦れる音に神経を集中させていると、いよいよ起き上がった気配に目を開き。「どうしたの」なんて白々しいだろうか。理由はきっと、以前酔った時に話してくれた夢だろう。相手は話したことなど覚えていないかもしれないが、その時の悲痛な表情が、俺の頭からは離れない。分かっていながら、相手を見上げたまま問いかけて)