月 2016-09-03 18:33:52 |
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凪が目覚めるとそこは意識を失う前に居たリビングだった。
左手には変わらず鎖があったが、横になっていた凪の体には柔らかなタオルケットが掛かっている。
おそらく桜夜が掛けてくれたのだろう。
いつも優しい桜夜、そこは変わっていないはずなのに、あの目は何だったのだろうか。
冷たい瞳だった。
真っ暗な闇の中のような底しれない瞳。
あの目思い出したせいか凪は体に寒さを覚え、時計に視線を移す。
照明が消えていて薄暗い室内では、目が慣れないと時刻も確認できない。
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