月 2016-09-03 18:33:52 |
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しかし銀の主にも感情があり、人と接すれば情が生まれる。
ならば人と関わらず、力を制限すればいい。
そのために人の滅多に来ないこの森で、妖力の増幅を可能とする屋敷にほとんどの力を注ぐ事でそれらを可能としたのだ。
つまりこの屋敷は『妖力を増幅』させるのではなく『銀の主の妖力を一定量吸い取り、蓄えている』屋敷な訳である。
だがどんなものにも限界はあり、それはこの屋敷も例外ではない。
器の限界を越えた中身は、そこから溢れ出す。
それらを解決するため銀の主は、この屋敷を『願いが叶う屋敷』として気まぐれに客を呼ぶ事にした。
あくまで叶える願いは妖力で可能なものだけだが、力や不老長寿、呪いの解呪に異性を魅了する能力等は基本的に出来る。
地位や名誉は妖力の強さで買える物ばかりだし、力を発揮すれば財産等も増やせる。
出来ない事は命に関わる事や、例外的なものだけなので、願いが叶うというのも嘘にはならないだろう。
「そろそろ、最初の客を呼ぶかな」
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