匿名さん 2016-08-30 23:37:49 |
通報 |
§ 珠紀
…拓磨、優しいなぁ。
(まるでそれが当たり前かのように、彼女から荷物を奪い取って運んでいく姿に改めて優しいのだと実感して。二人のやり取りを後ろから見ていて、なんだか恋人同士だなんて他人事のように思ってしまい。はた、と我に返れば自分が彼の恋人なのだと心の中で念じつつ先ほどの嫌な考えを振り消すように頭をぶんぶんと横に振り。どうかされたのですか?、と声をかけてきてくれた彼女になんでもないよ、と軽く笑いながら返して。不器用な彼だけど、本当は優しいことを自分は知ってるし、今だって自分の荷物も持ってもらっている。こういうところも好きなのだと。ならこんな子供じみは嫉妬早めにしなきゃねと気持ちを入れ替えるかのようにぱしりと、頬を少し強めに叩いて、中へと背中を追いかけるかのように入っていき、)
§ アレン
い、いえ大丈夫です。
(謝罪されば、大丈夫だと頷いてみせ。相手の手が離れた自分の両手をじぃ、と見つめて。女性らしい柔らかな感触を思い出しては、なんでことを思い出しているのだと変な考えを打ち消すように頭を横に振り。いつのまにか、行ってしまっていた彼女が手馴れた様子で、駅員と会話する様子を見て、同年代に見えるけれどやはり彼女は先輩なのだとしみじみと感じて。駅員に案内されるまま、汽車の中にある個室の一室に案内され。駅員を見送り、ファインダーは部屋の外で待っていますと告げたので、先に部屋の中へ入り込んで。「ここから、目的地までどれぐらいかかるでしょうね」持っていた手荷物を座席の下において、そのまま座席に座り込んでは未だ動かない外の景色を窓ガラスを通してみて、)
(/ おかえりなさいませ!、体調、良くなったようで安心しました…。でも油断はなさらないでくださいね。無理はしないように!、)
トピック検索 |