YUKI 2016-08-21 01:55:44 |
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「分かりました」
頷きながら呟く彼の目線は、先ほどの小説に向けられている。
藤白は店のドアを開け、茶色い傘を開くと急いで外階段から二階へ上がって行った。
彼に声をかけたとはいえ、長い時間店を開けるのは店主としてよろしくない。
二階の玄関の鍵を開け、中に入り傘スタンドからビニール傘を手に取りどちらが良いか見比べ、大きめの方の傘を選んだ。
あまり普段使いはしないが、毎朝の玄関掃除の度に手入れもしていた為か、汚れもない。
問題なさそうだと思い、ビニール傘を手に玄関の鍵をかけ、一階の店に戻る。
店内には彼以外のお客様はおらず、藤白は安堵した。
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