YUKI 2016-08-21 01:55:44 |
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「いえ、ありません」
藤白に言える言葉はそれが精一杯だった。
藤白に抱かれている子猫も呆然としている。
「では、履歴書等は明後日までに持っていきます。シフトは僕も一緒に組みますからその時に、いいですね?」
あっと言う間に話は進み、藤白はただ頷く事しか出来ない。
ものの数分で藤白は天宮を雇う事が決まり、これではどちらが雇い主か分からない図である。
「他に何か質問は?なければ僕は帰ります」
「えと、あ、子猫の名前どうしましょうか」
勢いに飲まれ藤白はつい子猫の名前についてまで聞いてしまった。
しかし、子猫の名前だってこれから飼う藤白にとっては、重要な問題である。
「名前ですか、そうですね…」
今までの流れでは珍しく天宮の言葉が詰まる。
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