YUKI 2016-08-21 01:55:44 |
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あまりの勢いに藤白が考え、悩んでいるうちに、二人と一匹は恋鈴館の前に辿り着いてしまった。
「答えは少しならば待ちますが、あまり待たされるのは好きではないので、出来れば一週間以内には聞きたいと思っています。それでは、今日は帰ります」
店の前まで藤白を送った天宮は、自身の気持ちを伝え終えると、来た道を引き返し家路に着こうとする。
しかし足取りは数歩のところで止まった。
藤白が天宮のシャツの端を掴んだからである。
「え?あの、藤白さん?」
驚いて振り向く天宮の様子を無視し、藤白は聞く。
「何で、何で天宮さんはそこまで私やこの店の事を気にするんですか?私にもこの店にも貴方が思うほど魅力はないでしょう、こんな面白味のない、頼りがいもない店主のいる小さな店でなぜ働きたいと思うんですか、私には理解出来ません」
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