YUKI 2016-08-21 01:55:44 |
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飲み水の入ったグラス、布のおしぼり、それと換えのバスタオルを持ち、牛乳がまだ沸きそうもない事を確認し、先ほどの彼の元へ急いぐ。
藤白が彼の席に付いたと同時に、彼はメニュー表を閉じた。
「注文良いですか?」
微笑を浮かべ問う彼の髪は、タオルで乾かしたためある程度乾いてはいるが、やはりうっすらとまだ雨に濡れていた。
グラスとおしぼりを置き、藤白は横に小さく首を降り言う。
「今、ココアを沸かしているので、もう少しお待ちいただけますか?」
濡れたタオルを受け取り、換えのタオルを渡す藤白に彼は不思議そうな顔をし聞いた。
「え、まだ、何も注文してませんけど」
「サービスです、私も休憩しようと思っていましたし、お付き合いいただけますか?」
微笑みを浮かべる藤白に負けたのか、彼は少し困ったように微笑み、そして頷いてくれた。
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