「いや、僕は残った方で」 「いいから選んでくださいっ」 遠慮がちの天宮に対して、藤白は引く気はない。 その様子に少し間を置き、天宮はシトラスの方へ指をさす。 その表情には苦笑いすら見えるが、藤白は気にしない。