YUKI 2016-08-21 01:55:44 |
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「今は読むだけですけど、いずれ書く側になれればと思っているんです」
藤白が何気なく呟いた言葉に、天宮は自身の夢を添えて返す。
沢山の本を読んで、色々な知識に触れてきている、そんな人の書く物語はきっと素敵な物だろう。
「いつか、天宮さんの描いたお話が出来たら、私にも読ませてくれますか」
「まだずっと先になると思いますけど、いつかかならずお渡しします」
藤白からのお願いに約束をしてくれた天宮の優しげな瞳には、芯の強さが見える。
「はい、待ってます」
微笑みを浮かべ厨房に向かう藤白の心には、暖かな感情が溢れていく。
この気持ちの『名』は何と言うのだろうか。
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