YUKI 2016-08-21 01:55:44 |
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窓の外は相変わらずいい天気だ。
店先でも掃除をしてこようかとドアへ向かう藤白の足取りを止めたのは、先ほどまで本に集中していた彼だった。
「そろそろ帰りますので、会計をお願いします」
「え、あ、はい…」
藤白は急いでカウンター横に向かい、その側に来た彼の伝票を確認した。
「760円です、スタンプカードも押しておきますか?」
「はい、じゃあお願いしようかな…っ」
彼が鞄の中から財布を取り出そうとすると、引っかかってしまったのか携帯電話や手帳などが床に落ちた。
「大丈夫ですか?」
落とした物を彼とともに藤白も拾う。
すると藤白が手に取った生徒手帳には彼の名が書いてある。
「天宮(アマミヤ)、煉(レン)?」
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