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No.2
by YUKI 2016-08-21 02:43:02
その店で夏の日々を過ごす私は『いつか私もこのような空間を持てるだろうか』と思うようになり、夏休みだけのつもりがその後もバイトを続け、珈琲の入れ方から、経理の資格取得、料理の研究等を大学卒業まで必死に勉強した。
バイトのお給料は必要最低限しか使わず、貯金をし続け、大学卒業時にはお店を持てる額になった。
大学は経済学部を選択し、ある程度の事務も出来るようになったし、お店も小さいながら手に入れ、店を開けてからもうすぐ2年目を迎える。
これは、喫茶店『恋鈴館』とその女主人の私、藤白雪の二年目の夏の話である。