月 2016-08-05 23:20:23 |
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一度言葉にすることでラビの思いは優しく流れ出し、その言葉にアレンは何も言えずにいた。
一呼吸を置いたラビは、そのアレンの様子に心を決め告げる。
「アレンには迷惑だろうけど、俺は俺の気持ちを声に出さないと、先に進めそうもないんさ。だから、この気持ちを絶つ手伝いをしてほしい。頼むさ」
アレンが言葉を失ったのは、ラビの望みとは違う答えを意味するのだろう。
始めからこうなる事をラビ自身覚悟していたのだから、この悲しみは予想していた。
好きになっても報われない恋。
分かっていても消えてくれなかった想い。
でも、僅かな希望を絶てば、自身はまた前に進めるそんな気がしていた。
なのに、なぜこんなにも切なく、狂おしいのだろう。
アレンに振られたとしても、後悔はないが、気持ちはまだ消えてはくれなさそうだ。
そんな気持ちを内に秘め、ラビがアレンの言葉を待っていると、アレンの口からは意外な言葉が発せられた。
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