月 2016-08-05 23:20:23 |
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任務後にブックマンから渡された書物を一時間ほどで記憶し終え、ようやく休めるとラビは体をのばす。
あと数日で今年も終わる。
今年もどうにか生き延びて、教団を離れずに年を越せそうだ。
唯一の心残りは、アレンの事だけと言えるだろう。
もちろん伯爵との戦いにおいて、イノセンスと適合者の捜索も重要だが、今のラビにはアレンと自身の関係の方が優先と言える。
なぜなら、こんなふうに日に何度もアレンの事を考えていては任務に集中出来ないし、記憶する作業の速度も落ちてしまう。
解決する事に時間のかからない悩みならば、即座に解決すべきなのだろう。
「いつ言うかな…」
ソファに横になり呟く言葉は、ラビの耳に伝わり、室温に溶けていく。
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