月 2016-08-05 23:20:23 |
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その日の夕方、神田は任務を終え、自室に仮眠を取りに向かっていた。
昨日の晩は忙しく、結局一睡も出来ていない。
その為さすがに体に堪え、食事より先に睡眠を取りたいと思ったのだ。
「ラビ、止めて下さいよ」
不意に談話室からアレンの声が聞こえた。
ちらりと横目に見ながら通り過ぎると、ラビがアレンの髪を撫で回している。
「アレンの髪サラサラしてて気持ちいいさ」
最近はそんな些細な言葉にも、機嫌が悪くなる。
彼奴の髪に触れて良いのは俺だけなのに、何でアレンも黙っているのだろう。
満更でもないとでも言うのだろうか。
気分は悪いし、眠気は襲うし、さっさと自室に戻ろうと神田の足取りは僅かに早くなった。
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