黒猫 悠華 2016-07-27 20:46:22 |
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「レーナぁー?いるー?」
自分の部屋をノックされる。
「うん、いるよ」
あれからお姉ちゃんは私のことを遠ざけるのかと思ったら逆だった。
お母さんは止めようとするけどお姉ちゃんは私にうんざりなほど構うようになった。でも絶対に部屋には入ることがなかった。
「広場に行かない?」
「……ん」
外は嫌いだからそんなに行きたくはないんだけど、断るとそのあとの方がめんどくさいのでそれ以来断りきれなかった。
「…ねぇ、お姉ちゃん」
「なぁに?レーナ」
「…私のこと、嫌いじゃないの?」
「なんで?大好きよ?私はレーナのことが大好き!」
お姉ちゃんの1つ1つのことばがどんどん嘘に染められていくのを感じたのはこの頃からだっただろうか。まぁ本当かどうかは知らないが。
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