黒猫 悠華 2016-07-27 20:46:22 |
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「お姉ちゃん」
「どーしたの?そんなに改まっ」
私はお姉ちゃんの言葉を遮るようにぶちまける。
「大嫌いだよ。私のこと気にかけているフリしてるのも、私を見て笑うのも、正義ぶってるのも、涙を流してるのも、テストでいい点とって頭をなでられてるのも。私はお姉ちゃんが大嫌い。というか、さっきの人形にいわれたとおり。もう、憎いや」
言い終えるとお姉ちゃんは本当のお姉ちゃんのように硬直した。
さっきからの作り笑顔も、消えてしまった。
「ばいばい。おねえちゃん」
「やだ、そんな風に思ってたの、まって、やだよ、私、一番、レーナに嫌われたくなか」
おねえちゃんは消えた。私が心の底から消えてほしいと願ったから。出てくるし、消える。この世界はほんとに不思議。
嫌われたくなかった?そんなの、嘘。嘘に決まってる。
おねえちゃんの、嘘つき。
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