黒猫 悠華 2016-07-27 20:46:22 |
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そういうとレナは少し考え、こっちを向く。
「…じゃあ、私はユウヤを、必要とすればいいのね?そうすれば、ユウヤの生きる意味ができる、と?」
「あぁ、そういうこと。俺がレナを必要とすればそれが生きる意味になってレナは下界へ戻れる、っていう…。そう考えたんだが、それをあの黒猫人形が許すかどうかなんだよ…な…」
俺は言葉をストップさせる。それはレナと向かい合っている机の上に突如、あの黒猫人形が現れたからである。
黒猫人形は先ほどと変わらないトーンで話し出した。
〖やぁ〗
「…やぁ、じゃねえよ」
俺が突っ込むと黒猫人形はケタケタと笑った。
〖で!呼んだかい?〗
黒猫人形は俺を向いて問う。
俺は少し目をそらし、さっき話していたことを話してみる。
黒猫人形は珍し(いかはわからないが)く真剣に聞いてくれた。そして俺が話し終えると手をあごにあて、こくこくと頷いた。
〖…できるかもね〗
「…かも?」
俺が咄嗟に聞き返すと黒猫人形は少し位置を移動し、俺とレナを見る形になって言った。
〖それは僕が決めることじゃないんだ。ごめんよ。でもそれは…すごくいい考えだと思うよ!あの人も、満足するんじゃないかなー?でも、君たちが望んでいる形に事を進められたら、だけどね!〗
「お、 おい、あの人って誰だよ」
〖やば!んじゃね!ばいばーい!〗
そういって黒猫人形は慌ただしく煙になって消えた。
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