都々 2016-06-18 21:21:15 |
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名もなき子どもたちと囚人が暮らす街。四方を囲む森と深い霧は人を迷わせ、外からの侵入も内からの脱出も決して許すことはない。昼も夜も空には雲が佇んでいて、ひんやりとした冷たい空気がいつも街を包み込んでいる。その街が世界のどこにあるのか、誰もそれを知らなかった。
子どもたちはいつからかそこにいて、いつの間にか消えていく。彼等に名はなく、あるのは識別番号のみ。
死刑を言い渡された囚人はそこで罪を償うチャンスを得るが、罪の償い方は告げられていない。彼等はただ、この街で生き直す権利を与えられたのである。
囚人たちはここで何をすべきなのか。名もなき子どもたちとは何者で、この街は何のために存在しているのか。__彼等が償うべき罪とは。
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