都々 2016-06-18 21:21:15 |
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街はもうすぐ僕を忘れる。その時僕は消えるのだろうか。それとも。
不思議と恐怖はなかった。ただ、彼等が僕のことを全部忘れてくれるならと、それだけを願った。きっと彼等は僕を責めることなく、僕を止められなかった自分を責めるだろうから。彼等は僕の為にその澄んだ瞳から惜しげもなく涙を流すことになるだろうから。彼等が何もかも忘れ、あの幸せな日常に返ってくれるなら悔いなどほんの一欠片も残らなかった。
朝日が街を包む。木々を照らし、影を作り、けれど涙を流す僕にその明かりが届くことはついになかった。
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