都々 2016-06-18 21:21:15 |
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▼ 短ロル、中ロル練習詰め込み
( 初夏といえども流石に早朝はまだ涼しい。薄暗い空に顔を出し始めた太陽の光がぼんやりとかかり、田舎特有の田畑に囲まれたボロいコンクリートが徐々にはっきりと見えてくる。そんな風景を見ながらだらだらと歩いていれば、突如手首に引っかけていたリードに力が加わり体ごとぐい、と前へ。引っ張った犯人を見やるとつぶらな瞳が此方を見つめていて、諦めたように肩を竦める。 )
‥分かった分かった。ここからは走りたいんだろ?付き合いますよ、飼い犬サマ。
◯ ● ◯ ●
__!‥‥また失敗か。
( ボフンと机の上の鍋から音が聞こえたかと思えば目の前には大量の白い煙。魔法薬の開発はまたしても失敗に終わったらしい。杖を一振りして煙を消し、すすで汚れた顔も気にせずどの段階での調合に不備があったのか、思いつく限りの考察を纏めるためにペンを取り。 )
● ◯ ● ◯
だめ、飲んで。お願い、
( もうすぐ朝がきてしまう。彼を消し去る朝が。衣服をはだけさせて首元を曝す。自らそこに傷を作り懇願するのに、彼は優しく笑ったまま首を横に動かすだけで傷口から流れたそれには触れようともしない。涙で視界がぼやけていく。手の甲で擦った瞼を開いた時、世界で一番綺麗な日の出がその瞳に映っていた。 )
◯ ● ◯ ●
( 朝、何時もと同じように寝坊して、何時もと同じように真っ直ぐ学校に行く気分になれず通学路を逸れる。すると前方に己と同じ制服を身に纏った男子生徒を発見。よく見てみれば優等生の代表例と言っても過言ではない存在、ウチのクラスの委員長ではないか。とっくに1限目は始まっている時間、ニヤニヤとした笑みを浮かべながら近付き、逃がさないように肩を組んで声を掛け。 )
あっれー?委員長じゃん、何してんのこんな時間にこんなトコで。
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