藤村伊織 2016-05-07 12:59:57 |
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(遅刻しておきながら悪びれる様子もなく着席。そんな光景も珍しくないからか特に咎める者もなくミーティングが始まったものの、頭痛が邪魔して内容がしっかりと入って来ない。ちらりと相手に視線をやれば、いつもの如く熱心に話を聞きながら真面目にメモを取っているようで。変わらない様子に思わずふ、と小さく笑みを溢すと再び話に耳を傾け。時折意見を求められれば、普段通りの態度での応答を試みる。行き交う声にぼんやりと耳を傾けている中、休憩を挟む事になったらしく、周囲が急に賑やかになりハッと我に返り。珈琲でも入れようかと蒼星が席を立つが、正直珈琲という気分でもなく「いや、俺はいい」と伝えておき。不思議そうにする蒼星をよそに相手の方に視線をやると今日も昴に捕まっていて。ヘラヘラしながら相手に絡む昴を見ているとやはり苛立ち眉間に皺が寄る。とはいえ今日はそこへ割り込む気力もないし、体の不調を周囲に気付かれるのは面倒だ。静かな場所で一人で過ごすべく席から立ち上がると、冷蔵庫から取り出したミネラルウォーターを手に足早に部屋を後にし)
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