藤村伊織 2016-05-07 12:59:57 |
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…まぁ、悪い奴じゃねーのはわかってるよ。バカはバカなりに頑張ってはいるようだしな。(別に昴を憎んでいるわけでもないし、暑苦しいし煩いが悪い奴じゃないのもわかっている。時折衝突を繰り返す中で自分なりに仲間意識も育ってきた。相手に対し抱く感情も己と昴とでは別物、そう頭では理解しているが、相手にまとわりつく昴を見ているとどうしても苛々してしまう。それは何だかんだで相手の表情が柔らかくなるのがわかるからというのもある。今だって昴の事を語る相手の声音は何処と無く優しい響きを含んでいる。慣れもあるのだろうが、昴の多少のスキンシップは自然に受け入れるようになっている相手。それに比べて自分は近付くだけで身を固くされ、然り気無くかわされ逃げられてしまう。相手の一番になりたい、寧ろ自分の事しか考えられなくしてしまいたい。そんな歪んだ欲望はどんどん膨らむばかりで、いつ抑えが利かなくなるかわからない。ぼんやりと考え事をしているところ、不意に飛んできた質問に我に返り。話の流れで単純に聞いただけなのか、少しは自分を気にしてくれているのか。陽向との件にありのまま答えるも、僅かな期待と悪戯心が芽生え。どっかりとソファーに座ったまま最後はニヤニヤと口角上げ、緩く首を傾げながら言葉を強調し)
あ?ヒナタ?…そうだな、たまに出掛けるな。この前も衣装の参考に色々付き合わされたついでに買い物して飯食ってきた。まぁ奴のセンスは悪くねぇからな。…なんだよ、俺とヒナタが仲良くしている事が気になるのか?
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