F 2016-02-13 22:23:08 |
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──っ。
( 先程から聞こえて来ていた少女の毒舌に軽口を返して安心させてやりたかったものの、その声に返事をする余裕は無く、自身は眼前の敵を睨み付けたままで。そして突進して来た猪型の敵を避けようとした途端、いきなり背中が軽くなった為に酷く驚いたが動きを止めるわけにはいかず、そのまま体を捻って魔物を躱し。慌てて少女を探せば旅人か冒険者の骸から拝借したのか、少し草臥れた杖を手に持っていて。それを見たモスボアがこちらではなく相手目掛けて走り出そうとしていたので、素早くその進路を絶つように敵の足元へと弾丸を撃ち込んでいき。一体少女は何をする気かと考え、早く戻って来いと言おうとした刹那__その口から魔法の呪文が唱えられたと同時に勢いよくその杖の先端から橙色の炎が噴き出し。まさか、相手が魔法を使えるなど思ってもいないことだったので唖然としていれば、実行した本人である少女も驚いているようで。エルフや妖精ならともかくとして、人間で魔法が使える者など数パーセントにも満たなく。本当に相手は何者なのかと思考の渦に引き込まれそうになったが、今は目の前の魔物を倒す方が先で。混乱している少女に力強く頷き「それで良い、よくやった!後は俺が引き受ける」銀の銃を仕舞えば腰の鞘から細い剣を抜刀していき、背中が燃えている為に弱って動きが鈍くなっている敵を一瞥すれば、ザッと地面を踏み込みそのデカイ図体に深く斬撃を入れれば大きな地響きを立ててモスボアが倒れていき。数秒もしない内に、その亡骸は黒ずんでいってやがて地面へと溶けていく。後に残ったのは"モスボアの牙2本"と"手配魔物の討伐証明書"で。何故魔物がこう言った便利な物を落とすのかは未だに解明されていないが、有り難く全てを拾っていけば少女へと近付き「その……何だ、まあお前のお陰で助かった」と、ぶっきらぼうに言い。)
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