名無しさん 2016-01-02 16:41:39 ID:85f798c32 |
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(左腕に通された腕時計の時刻は6時50分を刻んでいた。毎朝乗車する電車が駅のホームに到着し、開かれたドアに吸い込まれる様次から次へと人々が車内へと移動する。一通り人々の動作が落ち着きを取り戻した際、ふと辺りを見渡すも、そこに在るのは何時もと何ら変わりのない、3号車の車内。座席に腰掛け新聞紙を広げる約40代のサラリーマンや、派手な色したイヤホンを耳に、目を瞑って外界との接触を遮断する学生。そして、その中に溶け込む自分。淡々と過ぎて行く窓の外の景色に、しばらく現を抜かしていたが、気が付けばもう間も無くで職場近くの最寄り駅。到着後開かれるであろう左側のドアへと体を半回転させ、その時を待つも、一瞬、車内が大きく揺れた。その反動の大きさに思わず近くの手すりに掴まり体制を保持したが、その何秒か後、つま先に何かが掠れる感覚。ソレがスマートフォンだと認識するのに、時間はかからなかった。無数の人の足と足の間にいる無機質な機械の持ち主であろう人物は、外見、美容師かショップ店員を彷彿させるものだ。しかし良く見れば容姿は学生とも取れる。其の人物に対して“自分が取る”と言うかの様に柔らかな表情で小さく頷き片手を挙げて相手を制止させると、器用に体を折り曲げてスマートフォンを手に取った。)
……はい、どうぞ。(そんなに自分の行った行動が珍しいものなのか。酷く驚いた様にその場に立ち尽くす相手に、手の中に在るスマートフォンを差し出すがその刹那__“ガチャン”という音を立ててドアが閉ざされた。どうやら落としたスマートフォンのやり取りをしている際、最寄り駅へと続くドアが開放されていた模様。徐々にスピードを増して行く電車の窓の外から覗く、いつもの見慣れた景色が次第に遠ざかっていった。)
(/大変お待たせ致しました!また、こちらも長々と読みづらい駄ロルになってしまいまして、申し訳ございません。。初回ということもあり、長文になってしまいましたが、今後はもっと短くなると思われます…!
至らない点ばかりの未熟者ですので、何かございました際には、ビシバシとご指摘ください。また時々今後の展開についてお話させて頂けると幸いです。)
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