＿ はちみつれもんと . お砂糖 .

…っ、はー……
（ 街の中心部、この街で一番大きな病院。その病院の地下４階は、普通の人は入れないようになっていて。所謂閉鎖病棟と呼ばれるこの場所に住む人達は精神異常者、殺,人鬼だとか犯罪者だとかがゴロゴロいる。勿論自分だって精神異常者だというのは分かっているし、快楽殺,人なんてするような奴がここにぶち込まれることに文句なんてない。むしろ当然だし、第一ここは清潔だしご飯もでるし、少しお医者さんが怖いこと以外は何も問題ない。そう、お医者さんが怖いこと以外は。お医者さんは短気で狂っていて、どこか可笑しい。こんなのが医者なのかと笑うほどに。噂で聞くに、ここは実は非公認施設であり、お医者さんが勝手に作った場所だとかなんとか。ぼんやり考えていれば、バキッという音。どうやら頬を殴られたようで、口が切れたのか鉄の香りが広がる。頬骨折れたかな、なんて呑気なこと考えていればお医者さんはふん、と鼻を鳴らして煙草を取り出すと火をつけた。ぐしゃぐしゃの煙草からは、独特の鼻につく香りが漂う）