主 2015-11-08 08:44:27 |
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うーん。爽やかで優しいけど、……甘い匂い。
(くん、と鼻を寄せて暫し考えた後に答えて、何度嗅いでも嫌にならない為ずっとこの香りがしていたらいいのに、何て思ってしまってはハッ、と気付いて首を横に振って考えを消せば指を絡められて少し照れたように視線をうろうろとさ迷わせて空いている方の手でにやつく口許を隠すように覆って。ずるずるとローブを引き摺りながら出てきた為外で控えていた使用人が慌てて駆け寄り再度着せて貰いながら自分はこんなので相手がいなくて大丈夫だろうかとへらり苦笑してやはり身長に合っていないのかずるずる裾を引き摺りながらTVの前に座り込み、水中探索が目的らしいゲームをし始めて“ゲームしたら寝るから、お前たちも下がっていいよ”と使用人達に声を掛け。かぷり、唇に噛みつけばうっすらと瞳を開け相変わらずくねくねとした動き、そしてくっつきたがるところは昔から変わっていないな、と安心すると開いた唇を少しだけぺろり、と舐めてから舌を滑り込ませて。悪戯っ子を見るような困った、しかしそれすらも愛おしそうな複雑な表情を浮かべていながらも首筋を噛まれ「おわ。」と然程驚いていなさそうな声を漏らすのはやはり相手には何をされても可愛いと思ってしまうからで、むしろ普段抑え気味な相手が自分にだけは我が儘を言ったり甘えるのが嬉しいようでにこにことしていて、しかし一応「もー。フジったら。可愛い甘えん坊さんなんだから。」なんて言葉を掛けて。相手が責任を感じやすい性格であることはお見通しで、謝り始めた相手に苦笑しては「…いいんだよ。今回はちゃんと見極められなかった俺の責任だ。何時も俺の傍にいて、働かせすぎた。…ごめんな。」と相手の倒れた原因とは若干違う原因を考えていて一瞬寂しそうな顔をするもすぐに柔らかい笑顔になって、「ねぇ、フジ。……暫く休んでていいよ。暇をあげるから、身体治して、少し外に遊びに行っておいで…?」と告げてしかし視線を合わせてはまた繋ぎ止めてしまうためじっと絡めた指を見詰めながら手持ち無沙汰なのか相手の指を触っていて。
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