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秋風が吹く頃、スカートを翻す貴女に出会いました。
この恋は燃え上がり、その灰を舞い落し…そうして理性を掻き消したのかもしれません。
きっと僕は可笑しくなってしまったんでしょう。
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[物語]
秋の始まりを告げる冷たい風の中、目の前を通り過ぎる黒猫と出会う幼い貴女。
首輪をしていない事から野良だと知りそのまま家族にする。
可愛い黒猫を目一杯に愛でる生活が続き、数年。
学校から帰るとその黒猫は居なくなってしまいました。
窓が少しだけ空いていた事をずっと後悔する事になる貴女はそれから何年もの月日を繰り返し、
再び秋を告げる冷たい風の中、今度は一人の男性と知り合います。
気紛れな彼は何処か懐かしく、そうして愛しさが募り…
「ねぇ。――あの猫を僕と覚えていますか?」
冗談か、本気か。そう笑う彼の笑顔はやっぱり”あの子”にそっくりでした。
・貴女が大好きで毎日願っていた黒猫は、神様が少し気を利かせて人間の姿にしてくれました。
・そんな貴女と元飼い猫の男の子のお話
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暫くレス禁