調査員O 2015-08-10 19:55:11 |
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(再度伸ばされた手に一間躊躇するように視線を落とせば先刻のやり取りを思い起こし眉根を下げ緩く口許を綻ばせて手を取りその暖かさに驚いた様に瞳を大きくし。顕現されてこのかた、人の熱と言えば纏わりつく煩わしい熱ばかりで先入観から他人の体温を厭とっていたのだが彼の掌は以前人の手により刀の役割を果たした際を想起するもので自然と触れても嫌な気はせず。「……嗚呼、よろしく頼む」今度は確りと彼の瞳を見据え告げて。手を離せば考え込む様に僅かに間を置いた後額に手をやる彼の姿に首を傾げ。何事か次の言葉を待てば落ち込んだ声音で『炊事場に近く比較的綺麗で刀剣男士が訪れずれない場所へ連れていって欲しい』とのこと。彼が身に負うだろう悲劇を忌避する旨を伝えてくれたことは喜ばしいが、問題なのは場所。脳内で本丸内の間取りを思い起こしつつ暫く悩んでいれば二ヶ所ばかり条件を合格できる場所を思い当たり。合格と行ってもどちらも彼自身が賭けに出ることを免れないのだが。「ある、といえばあるのだがな。一つは厨からはそう遠くないが周囲に人気の無いやや距離のある空き部屋。もう一つは食糧庫だな。厨からの距離は近いがその分時刻によって人の出入りがある。…怪我を負って尚俺達の食事を作ってくれる刀がいてな。まあ、どちらにせよ負はある。そなたの判断に任せよう」彼がどちらを選んでも連れていってやれる。只、一つ気掛かりなのは主の事。今の時刻ならば自室で日課の処理に取り掛かっている頃だろうが何時切り上げ気紛れに此方を訪ねるかは全くの不明であり。居る筈の部屋に己の姿が無いとすれば血眼で探し当てるだろう。其ほど迄に嫉妬深く狂った思考を持つ彼女の動向は予測できず回避のしようがない。もし行動を共にしている所を見られ機嫌を損ねようものなら主命が下りればやむを得ず彼を斬り捨てなければならない。忌避しつつ彼を連れるのはやや難題ではあるものの守刀と告げた分仕事は果たさなければいけない。潜考しつつ彼の答を待ち)
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