木戸番 2015-07-16 23:38:48 |
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>更紗、木戸番
…悪いコは猟師にとっ捕まって狐鍋にされるぞ、とは言われたけどなぁ、鬼に食われるとは初耳だ。俺にとっちゃ鬼なんかより人間のほうが余っ程怖ぇや。
(先の生き生きとした語り口はどこへやら、すっかり静まった木戸番の声は小屋の現状を察するには十分すぎるもので。ふうん、なんて曖昧な相槌を返す内にも瞳はまた傍らの鬼を追ってしまっており、こりゃ魅入られちまったかと内心人ごとのように苦笑すればこちらへ向いた一本角へ軽口と共にそろりと指を乗せてみて。そのまま額と角との境を行ったり来たり撫でてみるが繋ぎ目のようなものは見つからず、タネも仕掛けもないとわかった途端背筋にぞくりと痺れが走り。それが異形に対する恐れかはたまた別の何かかもわからぬままパッと手を離すと、ニコニコ笑みを保ったまま世間話じみた気楽な声音で「——で、旦那はこれからどうすんだ。鬼だろうが何だろうが此処をどうこうできるってわけでもねぇんだろ。余所へ移るのか、それとも山へでも帰んのか?」視線を透き通った見世と中の演者たちに遣り、ふと思い立った疑問を鬼と木戸番、どちらに尋ねるべきか決めかねた為にどちらへともとれる形で投げかけ)
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