灰神楽カルタ 2015-06-11 19:17:31 |
|
通報 |
隠し事がしたいんだ。
(そう呟いて相手の頬に指を這わせ、ゆっくり、ゆっくりと首を伝い、鎖骨、胸、お腹、へそまで。その間にもぴくりと震え可愛い反応を見せてくれる。そこで止めるとふっと自虐的な笑みを浮かべ、心臓が動いているのを実感するといまだ緊張しているのか、少し震えている相手に小さく「...ごめんね。」と。今まで一緒にいたなかでこんなことを思っていたなんて言うつもりはなかったが、自分の中の理性が抑えられなかった。言ったあとのことなんか考えていなくて、君に嫌われたらどうしようなんて思う暇もないほどに。俯いたままの相手の肩に頭を乗せ、やっと出せた声で言えたのは「好きだよ。」だけ。動かなかった僕の手に微かな温度が重なる。何かを答える時間もなく離されたその手は次に僕の体を離すように動き、君は精一杯の笑顔を向けてくれた。)
| トピック検索 |