さて、講談社から帰宅した水木は、少し興奮した様子で、そのときのやりとりを私に話してくれました。 「わたし、東映の渡辺亮徳です。両方得する、りょうとくです」 そう自己紹介するなり、『墓場の鬼太郎』を映画にしたいと切りだしたというのですから、さぞかし水木の目はまん丸くなったことでしょう。 武良布枝『ゲゲゲの女房』五章 水木も家族も人生一変 「鬼太郎」をテレビアニメに 本文 より