ぬし 2015-05-13 16:22:43 |
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あっ…はい、そうっすね
(相手とは部活を通しての仲ではあるものの、それでもそれなりには長い付き合いではあったと自負してはいるが、自分の記憶の中で彼女が今のような優しく慈しみさえ感じさせるような笑顔を見せてくれたことなど本当に数える程度しか無かったように思えるし、目的は道案内という何の面白みもロマンの欠片もないような状況ではあるが、それでも今は二人きりであるという事実だけは変わりがなく、そんな表情が今は自分一人の為だけに向けられているのだとそんな風に考えると、只でさえ魅力的な彼女の笑顔が尚更眩しく感じられて、それに見とれるあまり思わず返答がワンテンポ遅れてしまいながらも、慌てることなくすぐ早足で隣へと追いついてはそう取り繕い「ところで園田先輩はまだ弓道やってるんですか?」目的地まで向かうその道中、ずっと黙ったままというのも気まずいため、間を保たせるべく当たり障りのない話題を振ってみることにして
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