零南高校の教師

零南高校の教師

マルゲリータ系乙女  2015-04-07 09:32:09 
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四作目です!
見ていただければ光栄です!

前回の「黒天使の堕天理由」や「王宮の白ウサギ」「夜のネコ」などとは違う学園モノです(ちゃっかり宣伝笑

是非!みてってください

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  • No.1 by マルゲリータ系乙女  2015-04-07 09:32:55 

「澪南高校の教師」1

まるで桜が目の前で舞っている様だ…
ひらひらと桜吹雪が舞っている
桜と友に揺れ動く銀色の髪が
後ろで縛られ.風にそって逃げ出そうとするかの様にうねうねと動く…

桜の木が私と一つの学校を導いてくれるかの様に私と学校への道に綺麗に咲いてある…
桜の向こうに建ってある白い学校
私は今日…ここに転勤して
  今日ここで新しい人生を導く
 
~一章             輪廻 ~

    「って事で今日からお世話になる美奈咲  千里(みなざき せんり)先生だ。まだこの学校に慣れてないと思うから色々助けてやれよ」
「…美奈咲です…よろしくお願いします」
銀色の長い前髪と短い後ろ髪をサラサラと揺らし深々くお辞儀をする…途端に静まり返っていた教室がざわめきだす
「よろしくなー先生!!」
「ちぇ男かよーこんなサビ抜けた男子校に一人ぐらい美女がいてもいいじゃんー」
「あははまたミルキィの妄想が始まったぞ」
騒がしい教室…全員男子生徒であるし…前いた所も男子校だったのでもう慣れたが
それより気になる点が一つある
「私は…じょ-」
「コラー静かにせんか!!」
先生の怒号でかき消される声
声の主の私はただ呆然とその風景を眺めていた…

「どうでした?最初の学校生活は」
一人の背の高い男性が爽やかな笑顔で話しかけてくる
この若いオーラをかもし出してる人は体育の教師の
桜野  伊真(さくらの いま)
先生だ私がこの学校に転勤して来てきて最初に声をかけてくれた優しいお方だ

「はは…早速私の話が聞こえてません」
ため息混じりの声で答えると
伊真先生はまた爽やかに笑いだすそして、頑張れと言って私の頭をポンと叩いた
「サラサラだな…」
そう独り言の様に呟き私の透明感のある銀色の髪に触れる
「そんな事ないですよ」
失礼だと知っていながら強引に髪を取り返す
「っごめん…嫌だった?」
伊真先生は残念そうな顔でこちらを見る
「いえ…すみません…ちょっと昔色々あって」
触れられるのが怖い…
なんて言えない 言ったら、また避けられてしまう

「大丈夫?」
伊真先生が覗き込む様にしてこちらを見つめてくる
「いえ…お気遣いありがとうございます」
すこし微笑むようにして伊真先生に言って私は目の前の生徒表に目を通した
「柊…拓人…」
(ひいらぎ たくと)
聞き覚えのある名前を目にしたもの…誰だかよく解らない
「ん?柊か、確かそいつは明るくて良い奴ですよ、確かあだ名が…」
一瞬考え込む様にし伊真先生はうつむいた
「柊…君…」
私はなにか引っかかる彼の写真を見つめていると.急に伊真先生がバッと顔をあげた
「あぁ!!思い出した、そうそう
あいつのあだ名、ミルキィだったはずですよ」

「ミルキィ…ですか…ずいぶん美味しそうな名前で…」
正直、どうしてミルキィになるかはわからなかった
「はははっ美味しそうだからって、美味しくはないですよ」
「知ってます!!」
ったく誤解を招く様な言い方しないでほしい…

私達が話しているとガラリと一人の教師が入ってきた。
するとその人に気づいたのだろう伊真先生が手を振った
「葉月!!見て見てこの人が新しく来た先生!!」
伊真先生は私を紹介する
「…美奈咲 千里です」
解釈をし、顔をあげる
「ん?あぁ…よろしゅう」
そう言って私に手を伸ばした彼は…すこし淡い青色の目をしていた
スラリとしたすこし細身の身体に私よりも結構背が高くそれは
なんとなく和が似合いそうな雰囲気があった
「あっおれは、清野 葉月(きよの はづき)はづきってよんでなぁ」
にこやかと中学生みたいなノリで話しかけてくる
「あっはい、葉月先生ですね」
「ちゃうちゃうはづきで呼んでや そのほうが親近感でるやろ」
そう言われ少し戸惑う
「強制やからな☆千里センセ」
随分明るい人だなぁと 私は葉月先生から目を逸らすと偶然そこにいたのか伊真先生と目があった
「ははは、明るい人でしょ葉月
初めは俺も戸惑ったんだけど、
慣れればただのうるさいだけだよ」
「そうなんですか」
やはり伊真先生も初めは戸惑ったんだなと少し驚いた…
「コラコラ、勝手にうるさい者扱いして納得すな」
葉月先生が苦笑いで伊真先生をペシペシ叩く
仲いいですね…と言おうと思ったが、どうせ爽やかな答えしか帰ってこないから辞めた…
「ん~にしてもセンセ髪さらっさらやなぁ~しかも透き通った良い色してる」
「これは生まれつきなんですよ
癖っ毛なんて私の髪は許さないみたいで…」
今日はよく髪の事を言われるな
「ただ…」
葉月先生が私を見つめて何か言おうとする
「ただ?…なんですか?」
「前髪が長いな☆顔が見えへんかーらー☆あげぃ」
突然葉月先生は私の前髪を上にガバッと上げた
「うゎあっ!?」
明らかになる私の顔を見て伊真先生と葉月先生はポカンとしている…お二人ともせっかくの美形が台無しですよ…ってそれより
「いぃいっいきなりっなにするんですかぁぁああっ!!」
つい私は勢い余って葉月先生を叩いてしまった…
   ベキッ☆
痛々しい音が職員室中に響く
「ひぅっ」
葉月先生はなにやら可愛らしい
声を出して倒れこんだ
にしてもひぅっはどうかと思いますが、
「うぉーえげつぅ」
伊真先生が遠い目で葉月先生を見る
はぁ…やっぱここでやっていけるか心配だ…

         一章         完

  • No.2 by マルゲリータ系乙女  2015-04-07 09:34:05 

「澪南高校の教師」2

~  二章        手当て ~

キーンコーンカァァンコォォォォォン

ビブラートのきいたチャイムが学校中に鳴り響く
昼休みだ…購買ではパンの良い匂いがただよっている
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!
メシぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!
肉ぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!」
購買のパンで一つの戦争が起きている

「おぉ~やっとる♪やっとる♪」
それを葉月先生が上機嫌で眺めている…なにがそんなに楽しいんだ?
「葉月先生は戦争行かないんですか?」
「え?戦争?」
あっ間違えたついつい戦争に見えたから…
「その…パンの…取り合い?」
「行かんよ☆負け確定だし☆」
え?行けよ…とついつい思ってしまった                   ^          ^
諦めんの早すぎだろ(  ̄ n  ̄ )

お昼が終わり、
次の授業の準備をしていたら
伊真先生がこっちへ歩いてきた
「美奈咲先生~」
何故か
先生はボロボロだ
「…伊真先生?」
「はい。それより美奈咲せn」
「ちょっと動かないで下さい…」
先生が何か言おうとしているが、今はそれより先生の傷を消毒しなくちゃ…
「伊真先生…ちょっとしみますよ…」
伊真先生の顔の横にある擦り傷に消毒液を染み込ませたガーゼをあてる…

「ーんっ!?」
突然の私の行動に驚いたのか
伊真先生は驚きの声をあげる…
ここでやめたら、悪化するだけなので、すぐ終わる様に手際よく手当てをする…
「んぅっ…美奈咲先生っ?」
「傷の手当て…です…いったい何したんですか?こんなにも傷だらけにして…」
クスリと笑ってそう言うと警戒心がとけたからであろう…伊真先生は目を細めた…

そういや伊真先生…ってよく見ると結構な美男だなぁ…体育の教師でキュッとした身体つきだけど、スタイルは良くて細身だ…顔もいかつくなくて…凄く優しい…
思わず見とれていると伊真先生とバッチリ目があった…

「っ!?あっすすすすみませっ…ん
すっすぐ終わらせますね///」
目をそらして傷の手当てに集中する…自分の手まで赤いきっと今私は真っ赤なんだろうな…//

傷の手当ても後半戦に入ったところで、突然…伊真先生が私の顔をグイッとあげた
「…ふえっ?」
「美奈咲先生…」
ずずっと私に寄りかかってくる
伊真先生…そんなに近づかれたら…
伊真先生の吐息が私に触れるぐらいの距離になったとき
「お二人さん…なんや、つきおぅとるん?」
葉月先生の声がした…
「うわぁっ!?葉月先生ぃ!?」
パパパッと伊真先生から離れる
「どぅも☆千里センセ」
「あ…どうも…」
「それより、ええんか?そろそろ授業始まるで」
葉月先生に言われて時計を見ると、授業までの赤い針が残り一分も無かった…
「うわぁぁぁぁっ!?次の教室遠いんだったぁっ!!伊真先生っ手当て終わりましたんで、もう行きますね」
そう言って私は走りだした
「えっ!?あっうん、ありが…」
伊真先生の声が聞こえなくなった

…にしてもさっきの伊真先生どうしたんだろ…近かったからか
まだ、鼓動がドキドキしている。


第二章        完

  • No.3 by マルゲリータ系乙女  2015-04-07 09:35:37 


『澪南高校の教師』3

~第三章  職員室での会話~       

「いやぁ☆お熱いときにカンニンやわぁ☆」
「いや…葉月…お前、絶対ワザとだろ」

ニコニコと話している葉月先生と、あと少しのところを邪魔されて少し不機嫌な伊真先生がいる…周りの先生方は

彼奴ら仲いいなぁ…とか
また、一緒にいるなぁ…とか
葉月先生いずれ伊真先生に怒られるだろうなぁ…とか
お腹空いたなぁ…とか
そういう目で二人を眺めています…なんか一人別の事考えてましたが…

「そういや、伊真と千里センセってそういう関係なん?」
葉月先生が茶化す様に小指を立てて伊真先生に言う
「そういうってなんだよ…」
呆れた伊真先生はほぼ聞き流し状態でパソコンをいじりながら
葉月先生の話しを聞く…

「おーい、ちゃんと話しを聞いているフリぐらいしぃや」
「ははっフリでいいのかよっ」
ホント仲いいなぁと、職員室に和みが出てきます
「で、伊真と千里センセはつきおぅとるん?」
「俺もそんなに手は早くないって…さっきはちょっと手当てしてもらってただけだから」
伊真先生がナイナイと手をふって
否定をする…

ふ~んと葉月先生は納得の表情を浮かべる
「そかそか、安心したわ…確かに伊真はモテるくせに、本命の子としか付き合わなかったもんなぁ」
「うるせぇよ、お前の様に軽々しく『好き』とか『愛してる』
って言えるほうが、可笑しいだろっ」
二人ともここが職員室である事も忘れて話し合ってる
まぁ、毎日の事なので他の先生方も気にしてないが…

そんなとき、放課後を迎えるチャイムが鳴った…
「おー…もう放課後か、伊真
帰るそれとも、もう少し残っとく?」
「や、俺はもう少し残っとく
あと何回も言うが、俺はお前とは違って、部活の顧問なんで」
「一応、俺も茶道部の顧問なんやけどな…まぁ、あんまり顔出さんけど」
そんなとき、職員室の扉が静かに開いた…

「失礼します。清野先生お願いします」
一人の生徒が葉月先生を呼んでいる
「あっちょっと待ってな」
パタパタと用意を済まし
生徒の元へ急ぐ
「頼まれてた物、持ってきましたよ」
「おぉ~忘れとったわ、ありがとな☆ミルキィ君っ☆」
プリントの束を貰って生徒に笑う…生徒の名は柊  拓人。
ミルキィは単なるあだ名である

~第三章           完                ~

  • No.4 by マルゲリータ系乙女  2015-04-07 09:36:40 

『澪南高校の教師』4

~第四章     柊君~

「にしても清野先生~今日も
お綺麗で☆」
「ミルキィ君、褒めてもなんもでぇへんで」
「もぉ~拓人って呼んでって言ってるじゃないですかぁ」
「はいはい、ここ職員室前やからな、また今度な、ほら、早速勘違いしとる千里センセがおもっきり引いとるやろ☆」
二人のやり取りを見ていて、Uターンしようと思っていたら
葉月先生に声をかけられた

「いや…その…私はなにも見てません」
まぁ見たくもなかったんですが

「いや、見とったやろ、はは…大丈夫やで別にホモちゃうから」
葉月先生が前髪をいじりながら
苦笑いを浮かべる
「えぇぇ!?先生っホモじゃないの」
「拓人。黙っとこな★」
「あぁ先生が拓人って呼んでくれた!?でもちょっと怖いっ」
オーバーにリアクションをとる
柊君…
「あっ因みにこいつは柊 拓人
綺麗な物が好きすぎて変人やけど、ノーマルやからな☆」
「でも俺清野先生だったら…」
「黙ってみ?」
「はいっ」
どこか古いコメディを見ている様だ…
柊 拓人君…あの時、生徒表を見てどこか引っかかるような気がした…何か見たことある…


「…もしかして」
柊君の前に言って、顔を見て見ると、確かにあのときの彼によく似ていた…
「ん?どうしました?美奈ちゃん先生~?」
「美奈ちゃん…?」
今柊君の言葉から美奈ちゃんなんて言う単語が聞こえたのですが…
「先生~俺最初先生が入ってきたとき前髪で顔は隠れて、声は低めだったから男性と思ってましたよー」
いや…まぁよく間違われますが
それより、美奈ちゃんって何ですか…
「でも俺のビューティーセンサーは先生を差しましたよ!」
人差し指をビシィと立ててニヤリと笑う、柊君がやると少し
可愛くみえてしまうんですが…

「拓人。千里センセを選ぶとは
案外ビューティーセンサも使えるんやな…」
うんうんと、頷いてる葉月先生
いや…ビューティーセンサーってよくわからないんですが…

でも一つわかった事があります…柊君…彼は私が色々やんちゃで、バンドをやっていた頃の幼いファンでした…

~第四章              完          ~

  • No.5 by マルゲリータ系乙女  2015-04-07 20:02:12 

上げまーす!

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