王宮の白ウサギ

王宮の白ウサギ

マルゲリータ系乙女  2015-04-07 09:09:12 
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二作目です!前回の「黒天使の堕天理由」とはまた違ったお話です!BLではございません(>_<)

見ていただければ光栄です!

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  • No.1 by マルゲリータ系乙女  2015-04-07 09:09:46 


王宮の白ウサギ
~section0 濡れウサギと王子 ~
ポツリ....ポツリ....

雨が降ってきた。

雨は、レンガ色の地を小さな水玉模様に変えると

深く。強く。降ってきた....

  • No.2 by マルゲリータ系乙女  2015-04-07 09:10:52 


嫌なほど冷めた身体に突き刺さるように降ってくる無数の水。
嗚呼....私は何をやっているのだろうか....

脳まで冷えきったのかボーっとして何も考えられない。

びしょびしょに濡れた服....
垂れウサギの耳のような大きな飾りのついたフードは水を吸い、重たい。

嗚呼....私は酷く醜いのだろうな

  • No.3 by マルゲリータ系乙女  2015-04-07 09:11:49 


考えたこともなかった
今の私はきっと「醜いアヒルの子」と同じような気持ちだろう....

人には蔑まれ、憎まれ、遊ばれ。

今の私はなんだろう....

嗚呼そうだ....


「醜いウサギの子」 か

  • No.4 by マルゲリータ系乙女  2015-04-07 09:12:52 


「君っ!?大丈夫!?
びしょびしょじゃん!」


誰かが私に話しかけている....
いつぶりかな?人に声をかけられたのは....

薄く目を開けると目の前には、本当に心配そうな表情の青年がいる....

金色の透き通った髪

深く青い青い目

ぼやけた視界でも青年は整った顔をしていることがわかった....

  • No.5 by マルゲリータ系乙女  2015-04-07 09:13:46 


こんな姿....見られたくないな....なんて

まだ私に羞恥心が残っていたなんて....
ボーっとして感情なんて出せないと思ったのに

「........?....」

声は出なかった....出せなかった....

勿論、身体が動かせられないからだと思うが

それ以上に

この青年に見とれてしまって、声が出なかった

  • No.6 by マルゲリータ系乙女  2015-04-07 09:15:52 


「っ!?....冷たぃ....」

青年は私に触れると表情を暗くした

私そんなに冷えてたんだ....

体温なんて....さっきからもう感じなくなって....



....ダメだ....



私は意識から手を離した。。。

  • No.7 by マルゲリータ系乙女  2015-04-07 09:18:21 

「っ!?...気を失ったのか?....まだ、息はしてるけど、このままじゃ本当に危ない....」


「....王子?なにしてるんですか....っ死体!?」


「まだ生きている!早くこの子を城へ連れていけ!」


「かしこまりましたっ!」


小さく聞こえる....青年の声....

貴方は王子なの....?

もう....誰でもいいから、私を籠から出して....

  • No.8 by マルゲリータ系乙女  2015-04-07 09:19:17 


王宮の白ウサギ
~section1 眠りウサギと王子 ~

私はどれぐらい眠っていたのだろうか....

目覚めるとそこには、明るくて広い天井があった。

「....ぁたたかぃ」

驚いた。

でなかったはずの声が突然喉を通って出てきた

長いこと声を発しなかったからか、喉のあたりが熱い....

何故だろう凄く暖かい....

喉だけでなく目の奥も熱くなるのを感じた。

  • No.9 by マルゲリータ系乙女  2015-04-07 09:20:37 

「おはよう、目覚めたようだね」

私の隣に誰かが いるようで 突然肩を触られた

つい、反射的に手が出てしまった

ガチャン!!!!!!!!!

高そうなティーカップやケーキが床に落ち無残に砕ける

ここがどこか、私が殴った人は誰か、私はなにをしているのだろうか

全く理解ができなかった。

一度出た手を止められなくて、倒れた誰かの上におおいかぶさり自由を奪う。

  • No.10 by マルゲリータ系乙女  2015-04-07 09:22:28 


王宮の白ウサギ

「........」

しばらくの沈黙があたりに渡る....

だが、その沈黙もすぐに終わり

どこから現れたのか、燕尾服の眼鏡をかけた男に黒い銃を突きつけられた。

「王子から離れろ。....言っとくがこの銃は本物だからな。」

スススッーと背中に寒気が走る....

「圭....銃しまって。私は大丈夫だよ....」

私の下から声がした....

やっと現状を理解した私は押し倒している男を自由にした。

「よっと....はは、痛いなぁやっと自由になったよ」

のそりと立ち上がって怒ることもなく男は笑った....

  • No.11 by マルゲリータ系乙女  2015-04-07 20:00:34 

上げまーす!

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